世界最大級のゲーム展示会『東京ゲームショウ2024』(略称:TGS2024)が、2024年9月26日から29日までの4日間、幕張メッセにて開催された。人気シリーズの最新作、注目のインディーゲームなど各ブースが趣向を凝らし、まさにゲームの祭典ともいえるイベントだ。
今回は、TGS2024開催初日でもある9月26日(ビジネスデイ)の展示のなかから、「個人的に気になったブース」を写真多めにレポートしていこう。
AniGeNoMa公式連載コラム「鳴海なのかの気になる何か」
「簡単家庭料理研究家でクリエイターな何でも屋」の鳴海なのかが、アニメ・ゲーム・ライトノベル・マンガなど「気になったもの」を気ままにピックアップし語ります。更新は不定期。
- 1. 東京ゲームショウ2024とは?
- 2. ソニー・インタラクティブエンタテインメント(06-S01)
- 3. スクウェア・エニックス(03-S01)
- 4. シャングリラ・フロンティア(06-C07)
- 5. セガ / アトラス(04-N03)
- 6. カイロソフト(08-S03)
- 7. コナミデジタルエンタテインメント(05-S01)
- 8. コーエーテクモゲームス(07-N05)
- 9. FAIRY TAIL2
- 10. カプコン(07-S01)
- 11. アニプレックス(08-C01)
- 12. 集英社ゲームズ(07-C04)
- 13. ハピネット(06-N03)
- 14. SNK(07-N15)
- 15. ニトリ(10-E04)
- 16. まとめ
東京ゲームショウ2024とは?
東京ゲームショウとは、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(略称:CESA)が開催するゲーム産業の展示会だ。略称はTGS。初回の1996年から形を変えつつ毎年開催され、今年で28回目となる。
TGS2024は、「ゲームで世界に先駆けろ。」がテーマで、アジア主要都市で開催発表会を実施するなど、海外出展社の誘致を強化したとのこと。過去最多の44の国や地域から985の企業や団体が出展したほか、ビジネスデイ初日の9月26日にもメディア取材はじめ海外勢と思われる方々の姿も多く見られるなど、実際にグローバル化が進む様子もうかがえた。
一足早く9月20日から始まったオンライン開催では、「TOKYO GAME SHOW Digital World」に改称したバーチャル会場や、YouTube、ニコニコ、X(旧Twitter)など主要プラットフォームの配信が盛り上がりを見せた。
リアル会場となる「幕張メッセ」では、家庭用ゲーム機、スマートデバイス、PC、VRといったプラットフォームに向けた新作のほか、関連製品やサービス、グッズ、ソリューション、グッズなどが展示。
ステージでは、日本ゲーム大賞2024発表授賞式や基調講演といったイベントがおこなわれ、その模様はオンラインでも配信されている。ビジネス商談も活発で、「TGSビジネスマッチングシステム」による商談は過去最多の3,669件となった。
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ソニー・インタラクティブエンタテインメント(06-S01)
まず向かったのは、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(Sony Interactive Entertainment、略称:SIE)のプレイステーション®ブースだ。
TGS2024で発表授賞式が開催された『日本ゲーム大賞2024』でも、プレイステーションが経済産業大臣賞を獲得。これは30年の長きに渡るゲーム産業の礎の寄与が認められての選出だ。今後のさらなる発展も期待されるところだろう。
そんな今年のプレステブースの目玉は、さまざまな最新作の試遊に加え、発売予定の「PlayStation 5 Pro」(略称:PS5 Pro)が世界で初めて一般公開されたことである。
PlayStation 5 Pro / PlayStation 30周年アニバーサリー コレクション
PS5 Proは、30年の歴史を持つプレステにおいて、史上最高の映像美を実現したコンソールゲーム機だ。2024年11月7日から、全国の取り扱い店舗での発売が予定されている。
現行のPS5と比べると、サイズは一回り大きいほか、サイドの特徴的なラインが3本に増えた。搭載するGPUのコンピュートユニット数は67%増加し、GPUメモリも28%の高速化を実現。ゲームプレイ時のレンダリング速度が最大で45%アップしたことにより、これまで以上にスムーズで革新的なプレイ体験が可能とのこと。
ディスクに関する仕様の違いにも注意が必要だ。PS5はディスクドライブ付きの通常版と、ディスク非対応のデジタル・エディションという2つのモデルがあった。対して、現状のPS5 Proはディスク非対応モデルのみだが、別売りドライブを購入し取り付けることでディスクに対応することができる仕様となっている。
TGS2024では、PS5 Proの試遊が『FINAL FANTASY VII REBIRTH』と『グランツーリスモ7』の2タイトルで実施されており、発売に先駆けて高画質のグラフィックを堪能することができた。
あわせて話題の『PlayStation 30周年アニバーサリー コレクション』の実物も展示された。以下は、発売予定のラインナップである。
- PlayStation®5 Pro 30周年アニバーサリー リミテッドエディション 特別セット
- PlayStation 5 デジタル・エディション 30周年アニバーサリー リミテッドエディション 特別セット
- PlayStation Portal リモートプレーヤー 30周年アニバーサリー リミテッドエディション(単品)
- DualSense Edge ワイヤレスコントローラー 30周年アニバーサリー リミテッドエディション(単品)
- DualSense ワイヤレスコントローラー 30周年アニバーサリー リミテッドエディション(単品)
こちらは初代プレイステーションの発売から30周年という節目を記念し、過去と現在をつなぐ特別な商品として発売されるシリーズだ。仕様はそれぞれPS5 ProもしくはPS5に準じており、配色やデザイン要素が懐かしの初代PSをオマージュしたものとなっている。
プレイステーションブースでは、他にも豊富なPS5向けタイトルの試遊がおこなわれた。
- METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER
- メタファー:リファンタジオ
- ソニック × シャドウ ジェネレーションズ
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
- モンスターハンターワイルズ
- 龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
- 真・三國無双 ORIGINS
- アストロボット
- ドラゴンボール Sparking! ZERO
- Neva
- インフィニティニキ
ただし「PS5 Proでの試遊は『FINAL FANTASY VII REBIRTH』と『グランツーリスモ7』の2タイトル」と発表されたこともあり、『モンスターハンターワイルズ』はじめ他タイトルはおそらくProの試遊は行われていない(※おそらく通常PS5での試遊)と思われる点には注意が必要だろう。
2025年2月28日に発売予定のモンハンワイルズは、公開されたPC版のシステム要件における推奨スペックが高めと判明したばかり。安定した環境でのプレイを望むユーザーを中心に、高性能なPS5 Proの購入を検討する声が激増。TGS2024の試遊にも注目が集まっていた。
アストロボット
SIEの自社タイトル『アストロボット』(ASTRO BOT)が、プレイステーションブースの目立つ角を陣取っていたことにも注目したい。
2024年9月6日に、PS5用ソフトウェアとして発売されたばかりの新作タイトル『アストロボット』は、日本をはじめ世界各国で同日にリリースされた。プレイステーション公式サイトやYouTubeのほか、TGS2024でも盛大なプロモーションが行われたあたり、発売元の大きな期待が伺えるのではないだろうか。
『アストロボット』は、PS5にプリインストールされている前作『ASTRO’s PLAYROOM』が大幅に進化した3Dアクションゲームだ。特に話題を集めているのが、端々にあふれる“プレステ愛”だろう。
本作には、これまでプレイステーションで発売された『サルゲッチュ』『クラッシュ・バンディクー』『The Last of Us』などの人気キャラクターが『ボット』というロボットになって、なんと150体も登場。さらにステージやギミックにも、プレステの様々な作品をオマージュした遊び心が隠されている。いうなれば「PlayStationのお祭り」的なタイトルだ。そんな独創性とアクションゲームとしての面白さが評価され、海外レビューでもメタクリティックスコア94点という高い点数が付けられている。
なお、初代プレステ三大RPGとしても知られる『アークザラッド』シリーズが大好きな私は、「もしかしてアークも登場するんじゃ…⁉」との期待をこめ、本作は発売直後に購入済みだ。ぜひともこの勢いで、名作揃いなSIE自社IPの続報も楽しみにしたいところである。
スクウェア・エニックス(03-S01)
スクウェア・エニックス(SQUARE ENIX、略称:SQEX)ブースでは、様々な発売予定タイトルの試遊やステージイベント、個性的なフォトスポットの展示などがおこなわれた。以下は、TGS2024で展示されたタイトル一覧だ。
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
- ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン
- FANTASIAN Neo Dimension
- ファイナルファンタジーXIV
- ファイナルファンタジーXVI
- ライフ イズ ストレンジ ダブルエクスポージャー
- ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅
- パワーウォッシュ シミュレーター
- ファイナルファンタジー ピクセルリマスター
- 聖剣伝説 ヴィジョンズ オブ マナ
ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
今年のSQEXブースの顔となったのは、2024年11月に発売が予定される『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(DRAGON QUEST III HD-2D Remake)だろう。
ブース天井から目立つ位置に吊るされた看板にはドット絵で表現された勇者やスライムが大きく描かれていたほか、ロト三部作の象徴ともなる『ロトの装備』のフォトスポットが特別展示。SQEXブースで配布された公式パンフレットの表紙も、本作のパッケージイラストが飾っていた。
こちらのHD-2D版『ドラゴンクエストIII』は、「ドラゴンクエスト」シリーズの第3作として1988年にファミコンで発売された同名作を、ドット絵と3DCGが融合した映像表現HD-2Dでリメイクした作品だ。HD-2Dならではの懐かしくも美しいグラフィックを楽しめるだけでなく、映像が新要素として、モンスターで勝ち抜く『モンスター・バトルロード』や、新たな職業『まもの使い』などが登場することも発表されている。
本作と同じくロト三部作である『ドラゴンクエストI&II』も2025年にHD-2D版リメイクでの発売を予定。『III』の後に『I&II』を遊ぶことで、三部作としての繋がりを楽しめる展開になっているのだとか。
なお、日本ゲーム大賞2024では、TGS2024に発表・展示された未発売作品の中から今後が期待される作品が選ばれる『フューチャー賞』の1つにも本作が選出された。同賞は一般投票を経ての決定となることからも、多くのユーザーから注目されるタイトルと言えるだろう。
ドラクエブースで個人的に盛り上がりまくったのは、なんと言ってもグリーティングである。
さっそく列に並んだところ――
――カンダタが あらわれた!
(初見で一瞬「オルテガ?」と思ってしまったのは内緒……初DQ3はファミコンでむっちゃやり込んだので……スーファミ版もいいよね!)
まさか、あのカンダタとツーショットを撮らせていただける日が来るとは……人生とはわからないものである。
ドラクエ公式Xによれば、彼はSQEXブースに遊びに来ているのだとか。
もちろん表情はおなじみの覆面で隠されているし、撮影中にご本人の声を聞くことは叶わず仕舞い。とはいえ快く撮影に応じてくれたうえ、短い時間でキレよく3ポーズも決めてくれたあたり、きっとカンダタもTGSを満喫しまくっていたのではないだろうか。
シャングリラ・フロンティア(06-C07)
『シャングリラ・フロンティア』は、小説家になろう連載の人気作を原作とするメディアミックス作品だ。週刊少年マガジンでコミカライズ版が連載され、2023年からはアニメ1st Seasonが放送された。2024年10月13日から連続2クールでアニメ2nd Seasonの放送が予定されているほか、ゲーム化も予定されている。
題材として、熱く直球に“本気”でゲームを描く作品だからこそ、こうやってTGSに出展しているのも納得だ。
TGS2024のブースでは、サンラクバルーンの展示のほか、サンラク/サイガ-0/アーサー・ペンシルゴンらのグリーティング、グッズ配布などがおこなわれていた。
今回は、ゲームの試遊こそ無かったが、昨年にPV(↓)は発表されている。ブース内にもしっかり「ゲーム化進行中!」との大きな表記を確認できたあたり、おそらくゲーム化は着実に進んでいると思われる。
驚いたのがコミックス1巻が「お試し本」として無料配布されていたこと。
この分厚い本を丸々1冊とは、なんとも太っ腹である。
まぁでも確かにシャンフロは面白いからなぁ……原作はもちろん、コミックスもテンポがよくてどんどん続きを読みたくなるし、この間も「モンストコラボも来るし、ちょっとウェザエモンあたり観返すか~」と原稿書きながら気軽にアマプラで再生し始めたら、ついつい数時間ほど一気観してたし……。
きっと、作品のパワーを信じているからこその英断なのだろう。
10月からは全国書店でも同じお試し本が配布されていたり、新宿でサンラク達が大量発生?した緊急配布クエストもあったりしたとのことだし。
アニメ2期もゲーム版も楽しみにしてます!!
セガ / アトラス(04-N03)
セガ / アトラス(SEGA / ATLUS)ブースでは、『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』や『メタファー:リファンタジオ』などの自社タイトルのほか、様々なパートナーメーカーのタイトルが出展された。
各タイトルらしい趣向を凝らした立体的な展示やステージが所狭しと並び、非常ににぎやかなブースに仕上がっていた印象だ。
メタファー:リファンタジオ
『メタファー:リファンタジオ』は、『ペルソナ3』『ペルソナ4』『ペルソナ5』のクリエイターらが手掛ける、アトラスの完全新作ファンタジーRPGだ。発売は2024年10月11日を予定している。
TGS2024では、全3モードの中からどれか1つのモードを遊べる試遊のほか、TGS2024限定のパフォーマンスや限定映像を楽しめる「ファンタイムSHOW」が開催。アーキタイプ「シーカー」の等身大立像や「王の巨顔」といった巨大オブジェもフォトスポットとして展示された。
龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii
2025年2月に発売予定の『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』は、おなじみ真島吾朗の還暦記念となる完全新作のアクションアドベンチャーだ。『龍が如く8』の後の世界を描いており、真島率いる「ゴロー海賊団」の海賊船「ゴロー丸」で大海原を冒険する物語になるとのこと。
TGS2024では、本作の初試遊のほか、ゴロー丸に乗った等身大の真島が待つ豪華なフォトスポットなどが展示された。
カイロソフト(08-S03)
6年ぶりの出展となるカイロソフトのブース。話題のタイトル『ドラえもんのどら焼き屋さん物語』をはじめ、同社ならではの可愛いドット絵が目印だ。
なんでもカイロくんが和菓子とコロッケが食べたくなったのでゲームショウに出展することにしたのだが……うっかり油で手が滑って12コマの巨大ブースを申し込んでしまったらしい。
17年の歴史で作られたゲームの試遊のほか、ぬい撮りスポット、“お友達”の展示コーナーなど多彩な展示で彩られた空間に仕上がっていた。
会場でおこなわれたドット絵のライブペイント完全版は、後日公開予定とのことなので、カイロソフト公式Xをチェックしながら楽しみに待ちたい。
ドラえもんのどら焼き屋さん物語
Nintendo Switchやスマホで遊べるタイトル『ドラえもんのどら焼き屋さん物語』は、カイロソフトならではの経営シミュレーションゲームだ。
ドラえもんはじめ藤子・F・不二雄のキャラクターが多数登場するコラボ作品なのだが、作品を知っているとわかる小ネタの数々に加え、クセになるゲーム性にどっぷりハマり、“どら焼き屋の経営”から戻ってこれなくなるプレイヤーが続出。Nintendo Switchでの発売当初にはダウンロードソフトランキングのトップを記録するなど話題になった。
TGS2024では、本作に登場する藤子・F・不二雄氏の人気キャラクターが多数ブースに描かれていたほか、時間帯によっては実際にキャラクターと会うこともできた。
なお、Steam版もストアページを公開中とのことである。PCでも遊べるようになるのか……!
コナミデジタルエンタテインメント(05-S01)
コナミデジタルエンタテインメント(Konami Dijital Entertainment)ブースは、最新作の『METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER』や『SILENT HILL 2』を再現した独特の世界観がとにかく特徴的だ。シリーズものを中心とした同社の人気作品が出展されていた。
- METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER
- SILENT HILL 2
- プロ野球スピリッツ2024-2025
- 幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争
- eFootball™
- 遊戯王 デュエルリンクス
- PROJECT ZIRCON
- WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球
- Indie Games Contest 学生選手権
- パワフルプロ野球2024-2025
- 桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~
他にもパートナーメーカーの作品も多数出展されており、試遊できるタイトルのラインナップも豊富であった。
METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER
『METAL GEAR SOLID Δ(デルタ): SNAKE EATER』は、2004年発売の「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」が原作をリメイクした、サバイバルステルスアクションだ。オリジナルの魅力をそのままに、さまざまな最新ハードウェアにあわせ進化した作品になっている。
TGS2024では、本作の世界最速試遊を実施。ただゲームを遊ぶだけでなく、試遊コーナーのなかまで作中の舞台となるジャングルが再現されていた。ゲームの世界観そのままに楽しめる、非常に凝った造りのブースだったと思う。
SILENT HILL 2
『SILENT HILL 2』は、2001年に発売された同名作のリメイクだ。“シリーズ最高傑作”と名高いサイコロジカルホラーが、緻密な映像と心に響くサウンドで蘇ったとのこと。PlayStation5とSteamで2024年10月8日に発売された。
発売直前に開催されたTGS2024の展示では、ゲームの世界観をイメージした空間で本イベント限定の特別映像を見ることができた。
ブース前に陣取っていたバブルヘッドナースも圧巻だ。作品からそのまま飛び出してきたかのようなビジュアルかつ、独特の不安定な動きで徘徊しながら鉄パイプ……ではなくパンフレットを配っていた。恐ろしいながらも圧倒的に美しく、思わず足を止めて魅入ってしまうほどの存在感だった。
さらにパンフレットでは、古い質感を再現したざらざらの紙に、ところどころ剥げたような印刷、意図的に入れた切れ目などで世界観が表現されていた。こういう遊び心、大好きである。
幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争
『幻想水滸伝 I&II HDリマスター』は、人気タイトルの『幻想水滸伝I』と『幻想水滸伝II』の2作品が、現代のHDグラフィックで遊びやすく蘇ったリマスター作品だ。発売は2025年3月6日を予定しているとのこと。
TGS2024のブースは、制作当時の貴重な資料やグッズなどの展示がメインで、等身大パネルのフォトスポットも用意されていた。配布プレゼントのうちわは、作品にちなんでなんと108種もあったという。
HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT
コナミブースでは、自社タイトルのほかに、パートナー企業のタイトルも多く展示されていた。なかでも気になったのが、ブシロードの『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』だ。言わずと知れた人気作品『HUNTER×HUNTER』が、初めて本格対戦格闘ゲームになったのだという。
3対3の念能力チームバトルで、編成は好きなキャラクターを選べる仕様となっている。原作に準拠したチームにするもよし、ゲームならではのドリームチームを作るもよし。ゴンやキルアはもちろん、ヒソカ、ビスケ、ゲンスルー、クロロなど作中のキャラを直感的に操作できるのが何よりの魅力だろう。各自の技や動きの個性も強く、キャラ同士の相性もあるとのことで、様々な戦略を立てられそうだ。
TGS2024では作品の試遊のほか、キャラクターパネルなどが展示された。
コーエーテクモゲームス(07-N05)
コーエーテクモゲームス(KOEI TECMO GAMES)のブースでは、『真・三國無双 ORIGINS』や『FAIRY TAIL2』の試遊やブース出展のほか、アトリエシリーズの『レスレリアーナのアトリエ』などのオンライン番組の配信、グッズの展示、ノベルティの配布などがおこなわれていた。
真・三國無双 ORIGINS
『真・三國無双 ORIGINS』は、自身の武力だけでなく、味方の軍と連動して戦う「真・三國無双」シリーズならではのゲーム体験を楽しめる最新作だ。発売は2025年を予定している。
TGS2024は、世界で初めての試遊出展になり、「汜水関(しすいかん)の戦い」を、TGS2024特別バージョンで体験できた。呂布の等身大立像も圧巻だ。
FAIRY TAIL2
『FAIRY TAIL2』は、家庭用ゲーム『FAIRY TAIL』の続編となる新作だ。ナツやルーシィなど「妖精の尻尾」のギルドメンバーを操作しながら、物語のクライマックスである「アルバレス帝国編」を追体験することが可能。発売は2024年12月12日を予定している。
TGS2024では、世界初となる本作の試遊のほか、作品にちなんだ展示を実施。ギルドのリクエストボードを再現したメッセージボードには、原作者である真島ヒロ氏が描き下ろしたメッセージイラストも飾られていた。
カプコン(07-S01)
カプコン(CAPCOM)ブースでは、『ストリートファイター6』、『MARVEL vs. CAPCOM ファイティングコレクション アーケードクラシックス』、『逆転検事1&2 御剣セレクション』などを展示。試遊できるタイトルも多く用意されていた。
モンスターハンターワイルズ / モンスターハンターNow
今回のカプコンブースで、もっとも目立っていたのがモンスターハンターシリーズの出展ではないだろうか。最新作を中心に、フォトスポットや20周年グッズなどを展示。
特に日本初のプレイアブルとなる『モンスターハンターワイルズ』は、シリーズ過去最大級の150台以上の試遊台(※プレステブースとの合算)が出展されて話題となった。
アニプレックス(08-C01)
アニプレックスのブースでは、『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』、『鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!』、『オルタナヴェルト -青の祓魔師 外伝-』など人気作品がゲーム化されたタイトルが、試遊を中心に多く展示された。
HUNDRED LINE -最終防衛学園-
アニプレックスのTGS2024でひときわ目を引いたのが、『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』の展示だ。
「ダンガンロンパ」シリーズや「超探偵事件簿 レインコード」で知られる小高和剛氏と、「極限脱出」シリーズなどを手掛けた打越鋼太郎氏が、シナリオとディレクションで初タッグを組んだタイトルだ。“極限”ד絶望”のアドベンチャーゲームで、発売は2025年を予定している。
集英社ゲームズ(07-C04)
集英社ゲームズのブースでは、『都市伝説解体センター』、『OPUS: Prism Peak』、『シュレディンガーズ・コール』、『UNYIELDER』、『ANTHEM#9』が展示された。
都市伝説解体センター
TGS2024の集英社ゲームズのブース外観は、『都市伝説解体センター』仕様になっていた。作中で都市伝説を“特定”した際に現れるピラミッドと、施設「都市伝説解体センター」をイメージしたデザインである。
こちらレトロなドット絵調の作品なのだが、色使いも相まって、独自の謎めいたビジュアルを持つミステリーアドベンチャーだ。試遊では、手にした情報をピースのように組み合わせての、テンポよい推理ゲームを楽しめた。登場キャラもクセが強く、もっと遊びたかったが試遊時間が終わってしまった。製品版の発売を楽しみに待とうと思う。
ブース内では作品にちなんだ「都市伝説解体センターTGSバイト」体験イベントも開催。「都市伝説解体センター」の臨時アルバイトの試験を受け、採用されるとメンバー証をもらえる形だ。
ハピネット(06-N03)
今年のハピネット(Happinet)ブースは、『ハピネットゲームフェス』と題した祭りである。その名の通り、まるで商店街の縁日にきたかのような楽し気な雰囲気に仕上がっていた。
ブース内には専用ステージも用意されていたほか、試遊できる作品もバリエーション豊かで、出展タイトルはイベント最大級なのだという。
SNK(07-N15)
SNKのブースは、最新作『餓狼伝説 City of the Wolves』の展示がメインとなっていた。こちらを最新バージョンで試遊できたほか、ステージではSNKの格闘ゲーム作品にちなんだイベントも様々開催されたとのこと。
ニトリ(10-E04)
ゲームショウに展示されるのは、実際の作品だけではない。ゲーム産業に関わるありとあらゆるアイテムが並んでいる。個人的に私が気になったブースがニトリ(NITORI)だ。2022年の初出展は非常に反響を呼んだという。それから3年連続の参加であり、今年もさまざまな家具やアイテム、その使用例などが展示されていた。
昨今ではゲーム需要の高まりを受け、関連各社がゲーマー向けにカスタマイズしたアイテムの展開に注力している。まさに群雄割拠の時代、ニトリでは、比較的に価格を抑えつつ、多種多様に「ゲーミング家具」を展開しているのが特徴だろう。
TGS2024では、そんなニトリの製品のなかから、白や黒を基調にした合わせやすいアイテムを中心に、ゲーミング空間のコーディネートを提案するモデルルーム4種類を提案。
“映え”要素を詰め込んで作り上げた配信者向けの【配信ルーム】、たった2帖の狭い空間で本格的なゲーミング環境をつくった【スぺパルーム(スペースパフォーマンスルーム)】などが展示された。
モンスターハンター コラボ
なかでも今回、私が気になったのが、あのモンスターハンターとコラボした【コラボルーム】だ。
この部屋見た瞬間、正直「ここ住んでみてぇッ~」ってテンション上がった。ニトリはたまに行くし、なんなら今年はPC用チェアをニトリで買ったばかりなんだけど、一瞬、本気で買い替えようかと検討しかけたレベル……まぁさすがに1年も経ってないのはもったいなさすぎるし、2つめのPCチェアを置くスペースもさすがに無いので後ろ髪を引かれつつも断念。
とはいえよくよく見ると、この部屋におけるニトリとモンハンのコラボアイテムは「雷狼竜ジンオウガデスク」&「雷狼竜ジンオウガチェア」のみ。あとはPCと一部アイテムを除き、棚や食器類など、基本はほぼニトリの販売製品でコーディネートしたのだとか。
※注:この部屋に無いニトリ×モンハンコラボアイテムには「アイルーチェア」「デスクマット」「クッション&カバー各種」などがある。
確かにニトリは落ち着いた色味のシリーズ製品とかも多いし、アニメやゲーム等のグッズと組み合わせても違和感出にくいかもしれない。幸い我が家の家具はシンプルなデザインが多いので、手持ちのアイテムを活かしつつ、少し買い足すだけでこのTGSコーデを真似できそうだ。特にモンハン武器とこんがり肉をおいても違和感ない配色バランス、すごく参考になった。またニトリ行こ!
ちなみに、ブースにいらしたニトリのお姉さまによれば、「こんがり肉」「肉焼きセット」など販売されていない参考アイテムは、モンハンを展開するカプコンよりお借りしたものなのだとか。ある意味では、両社の“友好の証”なのかもしれない。
まとめ
昨年に続き、リアル会場とオンライン会場の「ハイブリット開催」となったTGS2024。オンラインでは全20の公式番組が、各種プラットフォームで配信された。デバイスも従来のコンシューマーやスマホに加え、PCゲームの盛り上がっているもこともあってかSteam特設会場も好調だ。
いまや日本国内のゲーム市場は、年間およそ2兆円規模までに成長した。世界にはゲームユーザーが30億人以上。ゲームビジネスやファンコミュニティは国境を越え、話題のコンテンツを世界で同時に楽しむ時代となった。毎年開催される東京ゲームショウは、そんなゲーム市場の最先端を知れるイベントともいえるだろう。
次回の「東京ゲームショウ2025」は、2025年9月25日(木)~28日(日)に開催予定だ。リアル会場は本年と同じく幕張メッセになるとのこと。今後も進化するTGSに期待したい。